昼顔の最後について

あえて最終回について、とは書かない。なんとなくそれが自分にはちょうどいいからかな。

一応、最後まで見た昼顔。なんかもう、で?どうなんだよ、って思いながら見てた。井上さん!ちょっと!!って思った。けどさ、結局はドラマだし、無茶はできないし、最大公約数の人に向けてるんだもんな、って割り切った。

なーんにも変わんないし、なーんにも解決しなかった。サワは離婚したじゃん、って思う人もいるんだろうけど、そもそも彼女が昼顔妻になった原因の一因、旦那さんとのセックスについてはなんの解決も衝突もなかった。これってどうなの。サワはなにも言わずに去ったんだろうか。

私は女なのでわからないけれど、こういう問題は相手が変わればできちゃうもんなの⁇でも会社の小悪魔女子でさえ無理だったんでしょ⁇あの旦那さんはその原因も知らされずに、ただ奥さんに裏切られた自分を受け入れなければならないんだろうか。それって辛いと思うんだけど、自分が不能とはっきり言われるよりはいいの⁇


なんだか不完全燃焼の上、サワの最後のセリフがこれまた中途半端だった。


また神様を怒らせてしまうかもしれません。


そう。きっと綺麗な思い出を持って彼女はこの先も生きる。甘美な罪の意識が、辛い別れを美しく彩るんだろう。

元に戻るのであれば、きちんとどこの夫婦も向き合って欲しかった。現実味がない、綺麗事と言われるかもしれないけれど、創作なんだし。
元に戻らないのであれば、もっと突き詰めて欲しかった。一緒にいるけれど籍を入れられないもどかしさや、家を出たことへの遣る瀬無さ。そして、望んだはずの生活に疲弊していくかもしれない彼らの行く末を。



そういった、ありふれていないものを感じさせて欲しかった。仮想現実を味あわせて欲しかった。現実から解放される快感を与えて欲しかった。

でももしかしたら、そういうものが現実なんだろうか。だとしたら、私の望んだ仮想現実はドラマの通りだったのかもしれない。

でもそれでも。
もしもあの時。
そういう分かれ道の選ばなかった方の別世界の物語。


それが見たくて私は昼顔を見たのだろう。